各地の施設紹介
玉川温泉
秋田県の十和田八幡平国立公園の中にある玉川温泉は古くから難病に良い奇跡の湯として有名です。
源泉が湧き出る大噴(おおぶき)からはラドンガスを含む霧状の湯気が上がり、辺り一帯を覆っています。
ラドンガスは付近の岩盤からも放出されています。
難病・がん治療に多くの人が訪れる
テント内に横たわり大気中のラドンガスを吸引
玉川温泉の特徴は、この地域特有の鉱物である北投石であり、この石は温泉の成分が沈殿したものと考えられ、特別天然記念物に指定されています。
東北大学、岩手医科大学、弘前大学などにより臨床研究が行われ、その癒やし効果が評判となって、多くの人が岩盤浴に訪れるようになりました。
野外テントや岩盤付近では敷物の上に寝そべりホルミシス効果を享受する人たちで賑わっています。
三朝温泉
鳥取県の三朝温泉は世界有数のラドン含有量を誇る名湯です。
岡山大学医学部付属三朝医療センターでは、37年間にわたる統計データから、この地域(三朝町)の住民のガン死亡率は全国平均の50%以下であること発表しました。
また、周辺地域と比べても低い傾向にあることが注目され、その理由が地盤にあると分析しています。
三朝温泉
屋外にある温泉
三朝町はウラン鉱山の地盤の上にあり、温泉に入らなくてもこの地域に暮らしているだけでラドンガスの恩恵を受けられます。
土壌・岩盤から発生するラドンガスなどが、自然治癒力を刺激し、免疫力を高める傾向があると考えられています。
バドガシュタイン
海外にもラドン浴をできる場所があります。
オーストリアのバドガシュタインは、標高1000メートルの渓谷にある保養地です。
ここにあるガスタイナー・ハイルシュトレン(治療用坑道)は、もともとは第二次世界大戦中、捕虜による金の採掘が行われていた場所です。
厳しい労働下にもかかわらず、ここで働く多くの坑夫たちは何故か元気でした。
リウマチや高血圧、慢性疾患の持病を抱えた坑夫から「働いている内に不思議と痛みがなくなり治まった」などの持病が治るといった報告が相次ぎ、廃坑後には坑内の調査が行われました。
その結果、坑道内に高いラドン濃度が確認され、1952年より坑道を利用したラドン浴治療が始まりました。
バドガシュタイン
ハイルシュトレン坑道内
ドイツ・オーストリアではラドン浴は保険適用となっており、自然療法・坑道療法として確立されています。
天然のラドン浴施設としては世界最高濃度を誇り、ここで採掘されるバドガシュタイン鉱石は、健康や美容に良いと日本でも多くの方が購入しています。
ハイルシュトレンの併設クリニックでは、医師の診療を受けることができます。
診察後は坑道内でラドン浴治療を併せて受けることができ、現在ではラドン浴を目的として世界各地から多くの人が訪れています。